レディプレイヤーワン 感想文

Twitterのオタクが「オタク人生が肯定される作品だから見るべき!!!」とか「普通に面白かった」とか「ガンダムのプラモ買ってきます」とか騒いでいたのでレディプレイヤーワン見に行きました。

前情報はパシリム2の時にPV見たのとなんかオタクが好きな作品のキャラとかパロが多いんやろ?オーバーウォッチのトレーサーとかおったなぁ、って感じ。

結論から言うとオタク観の違いに苦しみ続け、40点くらいだなぁってなりました。

 

以下ネタバレ

 

あらすじ VRでのオンライン空間「オアシス」でFPSやったりレースしたりチャットしたりダンスしたりする娯楽が世界的に普及してる2040年代。5年前にオアシス開発者が残した「オアシス運営者になれるし5000臆ドルくらいの株ももらえる鍵(全部で3つ)」をオタクで貧困層な主人公が求めて冒険したり、ヒロインと恋したり、経済的目的の為に鍵を探すしてる企業に付け狙われたりする。途中でトレーサーとか春麗とかヘイローの奴とかガンダムが出て戦ったりする。

最終的には利益の為ばっか考えてる企業になんか鍵取らせずに、オアシスを愛してる俺たちゲーマーにしてオタクが運営者になろうな!って感じで企業の社員や偉い人と対決する。

 

 

んで、以下俺がツッコミたくなったというか、とても引っかかったとこなんですが、まず開幕は5年前に開発者は死んでて、第一の鍵はレースをクリアしたら貰えるよ!つってんだけど数々のゲーマーが挑戦しても難しすぎて誰一人クリアできてない(←そんなことある?)

そして攻略方法は開発者の生前残した日常生活の動画ログから「ルールは嫌い」「例えば全力でバックにアクセルを踏むとかが良いねん」みたいな台詞を見た主人公がやった全力でバックすること(←は????糞ゲーか????)

この開幕の20分くらいで「ゲーマーがそんだけのめり込んでて世界的に流行ってるのに5年間誰もバックを試さなかったり開発者の過去ログを見まくったりしてないの???」とか「そもそもゲームの上手さじゃなくて開発者の意向・価値観を知ってることが鍵を手に入れる手段なの???」ってなってなんか違うくない?って疑問が渦巻いた。

Mtgオタク向けに言うとマジック上手いやつじゃなくてマローやリチャードガーフィールドの価値観がどれだけ分かってるかでゲームの勝敗が決まってるの見てる気分。

 

同様の理由で主人公達に廃人っぷりの描写とかがあんまりなかった(主人公達は学生とか社会人である描写は無かったけど、毎日20時間オアシスやってます!トップランカーで人生捧げてます^^とか、やりこんでるから分かるけどここはこう攻略できるで^^みたいな描写も無かった)のもなんか不満要素。

要約すると俺はゲームの世界・オタクの世界においても、むしろ、自分が日頃MtgやハースストーンやLoLスプラトゥーンボドゲといった対人対戦ゲームばっかやりまくってるオタクだからこそ、強さと勝利に理由が欲しかったのだけど、そこの説明が無い・評価される軸が違うことがズレてて引っかかり続けていた。

 

 

その後の展開はシャイニング(映画)のステージが出てきてこれシャイニング観てない人5分くらい置いてけぼりだなぁって思いながら見てたり、主人公がヒロインにネットガチ恋してるのを痛々しく見たり、ネトゲで女アバターに恋愛感情→リアルも美女です^^のパターンマジで辞めてそろそろネカマ系ヒロインを作れとブチ切れてたり、ガンダムvsメカゴジラは見ごたえあったけど思ったよりあっけなく終わったり、アイアンジャイアントターミネーター2の終わり方やったりしててパロ満載のシーンを通過して行ったり

鍵を解くヒントが、終始開発者の人生の過去ログや後悔・未練にリンクし続けていて、VR世界とその中のゲーマーを描いてる作品だと思ってたら、心理描写的には「VR世界を作った開発者(=コミュ障オタク)の人生の苦悩」を描いていたのもズレを感じてた。

 

良かった点を言うと、悪役が企業の為・ビジネスのことばっか考えてるITに弱いしパスワードをPCに張り付けるタイプだしサブカルチャーに疎いカタブツ老害ってのはオタクのシンパシーを刺激するだろうし結構良かったと思う。オタクはビジネスやリアルのことを蔑ろにして現実逃避するのが大好きだしサブカル知識が無い人間を見下す人種なので。

 

だからこそ、最後の最後、10秒くらいで、運営者になった主人公がヒロインとべちゃべちゃキスしながら「反対意見も多かったけどオアシスは火・木曜は休みにします^^開発者も言ってた通りリアルも大事やからね^^」ってエンドには一番「は?????」ってなってしまった。

リアルも大事なんてそりゃそうよ、健常にマトモに建設的に考えたらリアルのみが大事でネットやアニメやゲームにのめり込んだって得することや社会的地位が良くなることはまぁない。けどそれができないから逃避してオタクになってるのがオタクなんじゃないのか、オタクの為に作られた(と思って来た)作品でそれを最後に否定すんのか?勉強や人間関係築いたりした方が良いと分かりつつゲームやってアニメ見て、セックスしてぇなって思うけどセックスよりオナニーのが楽で良い奴がオタクやってんじゃないの??

 

以上、オタク観の違いによって苦しめられた話でした。

要約すると俺はゲームばっかやり続けたオタクがゲームで正当に報われて、それでもゲームやる以外の報酬は望まないオタクの映画が見たかったのに「ゲームは週5な!」つってベロチューちゅっちゅエンドされたんだよ。